理事長の澤嶋です。
東京・世田谷でパソコン教室を17年間経営してきました。
20年以上変化がないパソコン教室業界
街にあるパソコン教室の多くは、初心者向けのOffice講座がほとんどです。
これは20年以上前にパソコン教室が増えてきた時代からあまり変化はありません。
最近では、子供向けのロボット講座やプログラミング講座を採用する教室も増えてまいりました。
しかしこれがメイン講座には至りません。
理由は簡単で、子供に特化した講座であるからです。
他にはWord PressやJimdoといったホームページ作成講座や、
スマートフォンやタブレット講座。
教えられるのであればイラストレーターやフォトショップといったAdobe系講座。
他にも色々ありますが、それぞれ需要が極端には多くありませんので、
パソコン教室を安定経営するためには、基本はWordやExcelといったOffice系の講座がきっちり教えられること。
これが大前提です。
これから生き残れるパソコン教室の条件とは?
色々できることが多いのが、パソコン教室の特徴で良いところでもありますが、
逆に色々できてしまうことがデメリットにもなります。
そのため「パソコン教室です。なんでも学べますよ」といった宣伝活動を行っても、ターゲットが広くニーズが細分化されたお客様のハートには響きません。
パソコン教室ってニーズがないの?
新規開業のパソコン教室さんのお手伝いで、店頭でビラ巻きを手伝ったときの話です。
教室の前を行き交う方に、当然のように「パソコン教室がオープンです!」とチラシを渡すのですが、
「パソコン教室に通ってみたい」という返答はほとんどありませんでした。
それどころか、
多くの方が「パソコン教室って何が教われるの?」という意外なリアクションが目立ちました。
パソコン教室って、意外にできることがよくわかっていない方が多いことに気づいたのです。
昔のように漠然とパソコンを習いたい、という方が多かったパソコンブームの頃とは全然違います。
集客が上手くいかないと嘆いている教室の経営者の中には、この反応を目の当たりにすると「この地域にはパソコンを習いたい人がいないのだ」と勘違いしてしまわれることがあります。
実際にはニーズがあるのですが、そうではなく、
パソコン教室が、私にとってどんな恩恵をもたらしてくれるのか?が分かっていないのです。
ここをはき違えてしまうと、いつまでも満足な集客はできないと思います。
ターゲットと講座を絞り込むことがポイント
定食屋のように、和食でも洋食でも中華でも、ラーメンでもお蕎麦でもなんでも食べれるお店よりも
専門店が盛況になるのと同じように、パソコン教室においても、何かに特化することで注目されることが重要となってきます。
定食屋を例にしましたが、私が車で良く通る道に、「生姜焼き専門」のお弁当屋があります。
生姜焼きが嫌いな人はいないと思いますが、これが普通の弁当屋でしたら、スルーしているところです。
まだ味わったことはないのですが、チャンスがあれば行ってみようと印象に残るようになりました。
もしかしたら、このお店には生姜焼きしか、本当に置いていないかもしれませんが、
から揚げ弁当もあるのかもしれません。
もし生姜焼きが美味しくて満足したお客なら、2度目はから揚げ弁当を食べるかもしれませんし、
他にもお惣菜があれば手を出してくる可能性があります。
パソコン教室に置いても、得意なターゲットや講座に絞る勇気が必要になっています。
多くの経営者は差別化ができないので、価格競争になってしまい、立地勝負となってしまう現状があります。
ターゲットを絞るのには勇気が必要ですが、勘違いしてはいけないのは、他は捨てる必要はありません。
あくまでも見せ方として、得意な講座に絞って宣伝をすることで、ターゲットに沿った集客活動やサービス展開ができるという理屈です。
簡単にいっても、なかなか難しいターゲットの絞り込み、ですが
日パ連の勉強会でも、この研究に取り組んでいます。
これを制する教室が、新しい時代に生き残れるパソコン教室になると思います。
生徒の笑顔と教室の繁栄のために!
コメントを残す