時代遅れのパソコン教室教材。
今までのパソコン教室の教材は、しっかりと製本されてカラーで読みやすい高品質なテキストと、それに対応したきれいな動画やアニメーションを駆使した質のよい教材が良いとされてきた。
それは、OSやOfficeなどのソフトのテキストや講座を作れば、3、4年はバージョンアップしなくても良かったからである。
ところが、アプリケーションやインターネットの進化が速まると、いくら経験のある講師がお金と時間をかけて制作した、立派な教材であったとしても、予期せぬ更新やUIの変更がはいり、教材とパソコンの画面と操作に違いが出てしまう。
そして教材としての利用価値は一気に下がってしまう。
教材選びが、パソコン教室の運営を左右する。
そう、パソコン教室の教材はいくらデザインが良くても、綺麗で読みやすくても、実際の画面とテキストの画面が違ったり、操作手順が違っていると、使いものにならない。
教材との相違をフォローすれば現場で教える講師の負担も増えるし、相手が初心者やシニアだとさらに難易度は上がる。教えるのに手間取っている間に質問を待たせてクレームにつながったり、へたをすれば「嘘を教えてる」「教え方が悪い」と言われ悪コミが広がってしまいかねない。
そのため教材に問題や相違が発生したら、すぐに修正・フォローできる体制が整っていないとまずい。
また、生徒のニーズにもいち早く対応しなくてはいけない。受講者が求めているものは日々変化していくし、新しいアプリやデバイスも日々リリースされていく。それをすばやく汲み取り、対応することで、集客・継続・売上UPにつながっていくのだ。
個人やワンオペで運営しているパソコン教室では、現場で教えることで精一杯なので、教材のフォローや新講座への対応はさらに難しくなる。
なので、必然的に教材会社に頼らざるを得なくなる。
小規模のパソコン教室では、教材選びは、教室の将来性や売上を左右するだけにとても重要だ。
選んではいけない教材会社
とある教材会社は、大手出版社のテキストに準拠したオンデマンド動画教材が主力に内容と質、講座数と提供スピードをウリに、一時期は300教室以上の利用教室を集めていた。
ところが更なる利益を求めるために、まわりの反対を無視してフランチャイズ事業に手を出してしまったのだ。フランチャイズで新規開業者を募ることに力を注ぐあまり、肝心の教材のほうはというと、制作予定の講座発表はおろか、 更新の必要性があっても無視するようになってしまった。
それどころか、利用教室の声や生徒のニーズは全くと言っていいほど拾わず、自分勝手に需要とは別の教材を作ってしまう。
例えば最近はLINE講座をリリースしたが、今どきLINE?といった内容であった。急いで作ったのか質も落ちている。
LINEなんぞ、覚える操作なんて大してないし、勉強するほどの内容ではない。それなのになぜ作ったのか?
なぜか?
LINE講座もありますよ、Facebook講座もありますよ、他の教材会社にはないでしょう?と、どや顔で新規開業者を募集する。既存教室には「最新の講座を作った」などと言っておけばよい。要はフランチャイズオーナーを集めるのが目的の中身のない教材を作っているのだ。
当たり前だ、まとまな教材会社なら、更新や対応ができないSNSやWeb系の内容の講座には手を出さない。それはアプリの更新やUIの変更についていけないので、顧客である利用教室からクレームが殺到するからだ。
要するにこの教材会社は、釣った魚に餌はやらない、そんなクレームは無視して一番金になる新規開拓に力をいれているのだった。
既存教室はあきれていた。なぜか、今までそんな講座をたくさん作って期待外れと裏切りを何度も経験しているからである。例えばFacebook講座はリリースされたころにはUIが変わっていて、とても生徒に紹介できる代物ではなかった。Jimdo講座、スマホ講座もあったが、みな同じである。
教材会社は、更新に手間と時間をかけても金にならない既存契約教室が喜ぶだけで、契約金だけで数百万の大金を払ってくれる新規顧客は喜ばない。
それなら、月2、3万円しかもらえない口うるさい既存契約教室より、何も知らない新規開業者を洗脳させて150万、200万と払ってもらったほうがよっぽどいい。
要は、既存教室は規模を大きく見せるだけのサクラ。
解約せず、何も言わず、だまって営業さえ続けていてくれれば、他はどうでもいい存在である。
当然ながら、新規開業者の半分以上は2年以内に閉店している…。見ていて哀れなので忠告しておいた。
ところで、最近日パ連では、明るいニュースが飛び込んできた。
それは、この会社に代わる教材会社と協力関係となったからだ。
旬な講座を話題のうちに提供したり、アプリの更新が入ったら、その日のうちに修正する。
スピードとニーズ重視の点が意気投合した。
今までは
1.新講座を企画
2.出版社がテキストを制作・製本・出版
3.教材会社が発売されたテキストをもとに動画やアニメーション、ナレーションをつけて何度もチェック
4.契約教室に配信
という、上記のような従来の流れが当たり前だった。
今までのOffice系だったらこれで良かったかもしれない。
しかし、今はOfficeだって勝手に画面が更新される時代になっている。
表面上のニーズやハッタリだけではなく、
現役のインストラクターや生徒にしかわからない需要がある。
ユーザーがいくら訴えても対応しない、
更新されるのがいつになるかわからない、
もうこんな教材会社には注意が必要だ。
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